『Webプロジェクトを成功に導く戦略的SEO思考』発売

『戦略的SEO思考』発売

Webプロジェクトを成功に導く戦略的SEO思考 鈴木良治

2018年6月7日(木)本日、アンドバリュー株式会社代表の鈴木 良治が執筆しました『Webプロジェクトを成功に導く戦略的SEO思考』(朝日新聞出版)が発売されましたので、ここにご報告致します。

『Webプロジェクトを成功に導く戦略的SEO思考』は、SEO対策に関連するサービスの利用者と業者の情報格差を解消し、利用者が正しいサービスを選定し、プロジェクトを成功に導けるようにすることを目的に提供する書籍です。
同時に、SEOサービスの質の向上や、正しいサービスの普及を妨げている、SEO対策に従事する人々の知識不足を解消するとともに、正しいサービスの提供姿勢を定着させ、SEO業界の健全化も目指します。

そのために、これまでに出版した、『SEO対策のためのWebライティング実践講座』『成果を出し続けるための王道SEO対策実践講座』(技術評論社)が実際にSEO対策業務をする方に向けた書籍であったのに対し、本書は、実際にSEOの作業をする人ではなく、業者とやり取りをしたり、SEOサービスを販売したりする非技術者のために執筆し、そのような方々に実践的方法論を提供する業界初の挑戦をしており、本書がこのジャンルを切り拓き、標準となっていくことを願っております。

急にWebサイトを管理しなければならなくなったとき、あなたはどうしますか?
長期的に集客できるサイトづくりのため、すべてのWEB担当者が身につけておくべき方法論を提供する、専門知識がなくてもSEO対策を成功に導ける書籍です。

何故Webサイト制作では失敗してしまうのか?
何故SEOサービスは信頼されないのか?
業界に横たわる問題点なども解説し、極力難しい話はなくして物語のように読めるようにしている書籍となりますので、ぜひ、手にとって頂けると幸いです!!

『Webプロジェクトを成功に導く戦略的SEO思考』の『はじめに』

先般、平昌オリンピックが開催され、2020年には東京オリンピックが開催されますが、もし、スポーツの世界にSCO(SportsCompetitionOptimization)という業界があり、絶対にバレないと謳うドーピング方法を堂々と提供していたら、皆さんはどう思うでしょうか。
また、大学の入学試験や弁護士、医師の国家試験、TOEICなどさまざまな試験に最適化するといって、絶対にバレないカンニング方法を提供している業界があったら許されるのでしょうか。
SEO(SearchEngineOptimization)対策の業界は長らくそのようなことを続け、今もGoogleをはじめとする検索エンジンを「うまく欺く」方法が研究されています。そのようなことは、Googleなど検索エンジンを提供するのが一企業だから許されるのでしょうか。それなら、オリンピックを開催しているIOC(国際オリンピック委員会)も、大学入試を提供する私立大学も、そしてTOEICやTOEFLを開催する団体も、営利・非営利の違いはあれど一企業に過ぎず、欺くことで大きな利益が得られる点では同じではないでしょうか。

もちろん、商売ですからきれいごとだけではやっていけないのも事実です。正しい手法をとってもほとんど効果がなく、検索エンジンを「欺く」ドーピングの効果が絶大だったときに、「正しい手法」を提唱してもなかなか受け入れられないのは仕方のないことです。しかし、監視するシステムや技術が未熟な一時だけ、ドーピングやカンニングが横行することはあっても、さまざまな事例が示すように、技術やシステムの発達に伴い長期的には割に合わなくなっていきます。

私が本格的にSEO対策に携わりだした2010年頃、まだまだ検索エンジンを欺く手法の方が圧倒的な効果を発揮しており、正しい手法は労力がかかるわりに効果がなかなか出ませんでした。しかし、IT(情報技術)の進歩の速さを考えれば早晩この状況はひっくり返ると信じ、私は検索エンジンを欺くのではなく、正しい方法を探求してきました。その予想は思ったよりも早く実現し、2011年からのGoogleの一連の施策により、検索エンジンを欺く施策はその効果を大きく失い、正しい手法の効果が急速に上がってきています。

私がWebの仕事をはじめたとき、千葉県浦安市の家賃4万円のアパートで、1人でシステムから構築した初めてのWebサイトに、数カ月ほどで1日千人を超える人が訪れるようになったときの感動は、今でも私の中に鮮明に残っています。この技術を突き詰められれば、より多くの方が使えるようになれば、こんなに役に立つ技術はないだろう。テレビCMや新聞広告を出せない、日本の法人の99・7%を占める中小企業の大きな力になれるのではないか。
想像してみてください。地方のシャッター街のお店が、努力次第で、数カ月後に銀座の一等地でも難しい数の人々に商品を見てもらえるようになることを。SEO対策で月に25万円、年間300万円の売り上げを立てられるようにし、50歳で早期リタイアして好きなことをして生きていく人生を。50歳までに老後の費用として1億円以上を貯めることは難しくても、SEO対策ならそんなことが実現できるかもしれないのです。
そのような気持ちに突き動かされ、「やる気があれば誰でも低コストで効果を出せ」「長期間その効果が持続する方法」、すなわち、検索エンジンの一時的な「不備」をつく方法ではなく、しっかりとあるべき姿を考え、誰でも「正しい手法」を実現できる方法論を探求してきました。
この手法は、検索エンジンの技術の進歩とともにもっとも効果を発揮する、ドーピング的手法を圧倒する手法となってきており、この効果は、これからどんどん強まっていくでしょう。

そして、私はこの変革の訪れているタイミングで、SEO業界自体を変えたいと思っています。

社会的に許されないことを臆面もなくやってきたその文化を一掃し、この非常に有用な「SEO対策」という技術をより多くの方がより長く利用できる形で提供する、そんな業界にしたいのです。そのために、私は開発したノウハウをどんどん公開し、業界の底上げと、正しい知識の提供に尽くしてきました。
その第一弾として2015年に『SEO対策のためのWebライティング実践講座』(技術評論社)を発売し、本書は近年もっとも売れたSEO対策の書籍となりました。そして、その姉妹図書として2016年に『成果を出し続けるための王道SEO対策実践講座』(技術評論社)を発売し、SEO対策に従事する多くの方の教科書として利用していただいています。
2018年の2月には、その活動を加速するために、契約更新のタイミングをもって、まだまだ売れていた『SEO対策のためのWebライティング実践講座』のすべてのページをWebページとして作り直して、無料で公開し、より多くの方が正しい手法に接することができるようにしました。また、依頼されれば競合となるWeb制作会社やSEO対策業者にも、出し惜しみすることなく私たちの技術を提供してきています。

その活動の先の展開として、今まで活動の中心に据えてきた実際にSEO対策で作業をされる人だけではなく、実際の作業はしない形でSEO対策に携わる方々への方法論を提供するために執筆したのが本書です。
それは、SEO対策がWebサイトで必須のものとなっている現在、サービス提供者より利用者が多くなっており、その利用者の知識を底上げしサービスを見極められるようにすることが、SEO業界の改革につながると考えるからです。利用者の目が肥えることは、サービスを提供する私たち業界の人間にとっては、ごまかしが利かなくなり、常に改善をし続けなければならなくなる茨の道につながります。しかし、それが本当に効果があり、利用者目線のサービスを提供する次のステージにつながるのです。

非常に基本的な用語を説明した書籍か、技術を解説した専門書しかない現在のSEO対策書籍に、SEO対策サービスをより上手に利用し、成功に導けるようにするためのフレームワークや方法論を扱う書籍として本書を追加すること。それが皆様の活動を助け、多くの方に貢献し、健全なサービスを提供できるSEO業界に導くことを願っております。

2018年5月吉日
アンドバリュー株式会社
代表取締役社長
鈴木 良治